仕事を辞める前に知っておくべき税金・保険・失業手当・扶養のお話

boo booです。

私はとある病院で看護師をしており、フルタイムで夜勤もしています。

既婚者で夫婦で看護師をしています。

ここ最近、フルタイムで夜勤がある生活をこの先何十年と続けることに疑問を感じています。

そこで、もっと違う働き方をしたいと思い仕事を退職することを考えています。

この記事を書いているのが2022年7月ですが、今年中に退職を考えています。

本当はもう少し貯金額を増やしたから辞めたかったのですが、改善されない労働環境、コロナ禍での業務負荷、腰痛などなどあり予定をはやめることにしました。

看護師が仕事を辞める際に考えないといけないことをまとめてみようと思います。

同じように仕事を辞めたい看護師さんの参考になれば幸いです。

仕事を辞めたいと思ったきっかけについては過去記事をご参照ください。

目次

退職後必要な生活費を把握する

仕事を退職する人はすぐに就職が決まっている場合を除いて、当然ですがしばらく収入を失います。

そのため、その間の生活費の分の貯金が必要です。

金額については諸説ありますが、一般的には半年から1年分の生活費が必要などと言われています。

なので、仕事を辞めたい人が一番にすることは自分の生活費を正確に把握することです。

過去の私は、月の支出を「なんとなくわかってる」つもりであっても、月末になると「あれ、もっと貯金できるはずだったのに」「来月のカードの支払いどうしよう」となってしまうことがありました。

こんなことではとてもじゃないですが、いくら貯金があったとしても仕事を辞めることなんて怖くてできません。

仕事を辞めたいという話以前に、自分の生活費を正確に把握することはとても大事です。

そのために家計簿をつけて支出を管理することを強くお勧めします。

今はスマホで簡単にできる家計簿アプリがたくさんあるので色々試して気に入ったものを使うと良いと思います。

家計簿をつけて無駄な支出をどんどん減らしていくと楽しくなってきますよ。

まずは支出を把握して無駄を削ぎ落せばそれだけはやく仕事が辞められます。

また、生活をミニマムにすれば、仕事を辞めたあとだけでなく人生から不安がめっちゃ減るのでまずはここから始めることが大事だと思います。

注意点として、無職になると各種保険と税金の支払いも自分でしないといけなくなるので、仕事をしているときの生活費をそのまま当てはめることができないということを忘れないようにしましょう。

つまり今の月の生活費が20万円だから、240万円の貯金があれば1年間は生活できる、とはならないのです。

この20万円から、税金や医療保険、年金を払う必要が出てきます。

退職後にかかる税金・保険・年金

仕事を辞めると、税金・保険・年金は自分で払わないといけません。

主な税金や保険は以下のようになります。

●健康保険
●国民年金
●住民税
●所得税

正規雇用の仕事をしている人は、すべて職場がやってくれますが、退職したらこれらの支払いは自分でしなければなりません。

ひとつずつ順番に解説します。

健康保険

正規雇用で働いているときは、「健康保険」に加入しています。

「健康保険」では保険料の半分は職場が負担してくれました。

退職後はそれがなくなります。

退職後は選択肢が以下の3つになります。

●国民健康保険
●健康保険の任意継続
●扶養に入る

「国民健康保険」は、自営業者やフリーランス、無職の人が入る保険です。健康保険のように職場の負担分がないため健康保険よりも高額になります。

また、「健康保険」の任意継続については、職場が負担した分を自分で支払うことで、2年間健康保険に入ることができる制度です。

どちらが得かは人によって異なるので退職する前に調べておきましょう。

どちらを選ぶにせよ、仕事をしていたときよりも支払う金額は高くなることがほとんどです。

「健康保険」に加入できることは正規雇用の大きなメリットと言えるでしょう。

また、「国民健康保険」では「出産一時金」は支給されますが「出産手当金」はもらえないため子供を産む予定のある方はそのあたりも計算に入れる必要があります。

一番得なのは、最後の「扶養に入る」です。

3親等以内の家族が「健康保険」に加入していれば扶養に入ることで医療保険の負担がゼロになります。

また、国民年金の負担もゼロになります。

もし扶養に入ることができるのであればぜひ入らせてもらいましょう。

ただし後述する失業手当が一定以上の金額の場合、給付期間中は扶養には入れないので注意ましょう。

扶養する方にも配偶者控除の減税制度があるためお互いメリットがあります。

国民年金

年金制度は20~60歳のすべての国民に加入義務があります。

病院に勤めている正規雇用の看護師はいわゆる「第2号保険者」です。

国民年金に加えて厚生年金のダブル加入の状態です。

たくさん払う代わりにもらえる年金額も多くなります。

これが無職になると自営業と同じく「第1号保険者」となり国民年金のみとなります。

こちらは毎月約16000円です。

しかし「第2号保険者」の扶養に入ることができれば「第3号保険者」となり国民年金に入った状態ですが負担はゼロになります。

もし扶養に入ることが可能であれば、感謝して扶養に入っちゃいましょう。

区分 種類 対象者
 第1号被保険者 国民年金 自営業・フリーター・無職
 第2号被保険者 国民年金+厚生年金 会社員
 第号被保険者 国民年金  第2号被保険者に扶養されている配偶者

住民税

住民税は、前年の収入をもとに後払いする仕組みになっています。

大きな金額が必要になるので、退職前に今の給料明細からいくらくらいかかるか把握しておきましょう。

支払時期はいつ退職したかによって異なります。

①1から5月に退職 
 退職月から5月までの住民税を一括で徴収される。

②6~12月に退職
 翌年6月に送られてくる納付書によって4分割で支払うか、退職月に一括で支払うか選択できる。

自治体によっては失業を理由に住民税を減免してもらえる場合もあります。

自分の住んでいる自治体の市町村役場で調べてみましょう。
 

所得税

所得税は住民税と違い、無職になった後に支払うことはありません。

毎月の給料からおおよその金額を支払っており、年末調整で多く払った分を還付されるという仕組みです。

払う過ぎた税金を返してあげるよ!ということですのでどうかご安心ください。

しかし、中途退職して再就職しない場合は職場での年末調整ができないので確定申告を自分でする必要があります。

その場合、給与所得の源泉徴収票が必要なので退職時に職場にもらいましょう。

この申告は退職した翌年以降5年以内であれば行うことができますがなるべくはやめにしてしまいましょう。

今はマイナンバーカードがあれば自宅で確定申告もできますので、ぜひ挑戦してみてください。

以下は国税庁のリンクですので参考にしてください。

失業保険

いわゆる「失業保険」「失業手当」は、正式には「雇用保険制度」の中の「基本手当」と呼ばれるもので、働く意思があり就職活動もしているが「失業している状態」である場合に利用できるものです。

この制度はハローワークで手続きをして失業人的を受ける必要があります。

また、「自己都合退職」「会社都合退職」の場合で利用できる条件が異なります。

会社が倒産したりリストラにあったりすると「会社都合退職」になり、手当をもらえる期間が長くなったりするのですが、看護師の場合は「自己都合退職」が多いと思います。

ここでは「自己都合退職」の場合について簡単に解説します。

加入条件

「自己都合退職」の場合、過去2年間で通算1年以上雇用保険に加入していれば利用できます。

しかし、扶養に入りつつ失業手当を同時に受け取ることは原則できませんので注意が必要です。

もらえる期間

「自己都合退職」の場合、年齢に関係なく雇用保険の受給期間によってもらえる期間が以下のように変わってきます。

雇用保険の加入年数 失業手当給付期間
1年未満 もらえない
1年以上10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日

もらえる金額

退職直前6か月間の給料のうち、ボーナスや退職金を除いたもの(家賃手当や夜勤手当などは含む)を180で割ったものの50~80%が1日当たりにもらえる金額になります。

その日額を、雇用保険の加入期間に応じて90~150日間もらえるというわけです。

こちらのサイトで給付額の計算ができるので、気になる方は調べてみましょう。

仮に、年齢30歳、退職前6か月の月収が35万円、5年間務めた場合の基本手当日額は6,109円でした。

ちなみに手取り給料ではなく税引き前の給料での計算となります。

いつからもらえる?

注意点としては、「自己都合退職」の場合、7日間の「待機期間」と2か月の「給付制限期間」があります。(5年以内に3回目の退職の場合は3か月)

つまり2か月+7日間は無給の期間があるので、この間食べていけるだけの最低限の生活費は確保しておきましょう。

扶養と失業手当

扶養に入ると医療保険や年金の負担がなくなりますが、失業手当が一定額(日額3,620円)以上だと扶養に入ることができません。

失業手当をもらう前の7日間の「待機期間」と2か月間の「給付制限期間」は扶養に入ることができるので、手続きの手間はありますがその都度切り替えると金銭的メリットを享受できるでしょう。

その他にも、扶養に入るには各種条件があるので退職前に詳しく調べてみることを勧めます。

まとめ

この記事では、仕事を辞める前に事前に把握するべきお金の話を紹介しました。

仕事を辞める前には最低限以下のことを把握しましょう。

●自分の正確な生活費
●退職後にかかるお金(税金・保険・年金)
●利用できる制度(失業保険)

本当に仕事を辞めても大丈夫かどうかは、実際に仕事を辞めてみないとわかりません。

でも、新しいことをやってみたくなったり、今の働き方に疲れて人生を楽しめていない人は思い切って退職すれば良いと思います。

私は退職後にお金を稼ぐ方法についてはまだノープランに近いです。

看護師なので、何かアルバイトをしながら新しいことを始めたいと思っています。

色々やりたいことはあり、このブログを始めたのもその一環です。

これからまだまだに詰めていかないといけないことがたくさんあります。

その過程はTwitterやブログで発信していく予定ですのでよろしくお願いします。

同じく看護師辞めたい看護師さんの参考になることを発信していきたいと思います。

それでは今日はこの辺で。

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