看護師は日本全国どこででも仕事ができるので、その気になれば好きなところに移住できます。
広い空や青い海、広大な自然の中でスローライフに憧れる人は多いと思います。
看護師のようなハードワークでストレスの多い仕事をしていると、美しい世界に浸りたくなります。
私も結婚する前まで北海道とか沖縄に移住したいなあと考えていました。
ジブリのような世界観に埋もれてみたい・・・
しかし現実に移住するとなると色々なハードルがあります。
この記事では看護師が移住する上で考えるべきこと、注意点や働き方について解説します。
最後に移住におすすめの転職エージェントを紹介します。
田舎は想像以上に暮らしにくい
移住するなら地方都市がおすすめ
トラベルナース(応援ナース)という働き方
田舎暮らしの理想と現実
●自然に囲まれスローライフ
●家賃や生活費が安い
都会に比べて家賃が安いことは間違いありません。でもその他の生活費が想像以上に高くつきます。
その他にも田舎特有の暮らしにくい要素がたくさんあります。
●給料の地域差(田舎は安い)
●家賃以外の生活費が高い
・車費用
・燃料費
・国民健康保険料が割高
・自治会費・町内会費
●自治会・町内会の手伝いなど
●密な人間関係
看護師の給料の地域差
看護師は資格さえあれば日本全国どこでも働くことができます。ただし、仕事はあっても給料の地域差が大きいです。
看護roo!の記事によると、看護師の平均年収は約508万円です。
都道府県別に見ると1位の東京が564.1万円、最下位の鹿児島県が396,4万円と約168万円の差があります。
看護師全体の平均年収 | 約508万円 |
東京都(全国一位) | 約564.1万円 |
鹿児島県(全国最下位) | 約396.4万円 |
東京都と鹿児島県の差 | 約168万円 |
看護師の給料は、救急患者を受け入れしているような大きな病院と、そうでない病院で給料の差が大きいです。
そのため、大きな病院が少ない地方では平均的に見ると給料が下がってしまうという事情も考慮する必要があると考えます。つまり、同程度の規模の病院同士で比べると、ここまで大きく年収の差が広がらない可能性はあります。
とはいえ、都会に比べて給料が安いことは間違いないです。
生活費が割高
田舎は生活費が安いイメージがあると思います。
しかし食料品や日用品は都市部のスーパーに比べて競争が少ないこともあり安くはないです。特に個人商店のお店は高くなってしまう傾向があります。
離島でなければAmazonや楽天などの通販を利用する方法はありますが、生鮮食品まで通販に頼ることは難しいです。
車にかかる費用も高くなる
都会だとそもそも車がなくて生活ができる場合が多いですが、地方だと一家に一台どころか一人一台の車が必要だったりします。
車が一台増えれば、車そのものの費用だけでなくガソリン代、保険、重量税・ガソリン税などたくさんの費用がかかります。
都会に比べて、近くにコンビニなんてありません。どこに行くにも車が必要になるのでガソリン代もその分多くなります。
燃料費
東北地方など寒い地域だと灯油代に月数万円かかることもあります。
都市ガスを利用できないエリアも多いです。プロパンガスになると都市ガスに比べてかなり割高になります。
国民健康保険料が高い
種類 | 加入者 | 保険料 |
---|---|---|
国民健康保険 | 無職・個人事業主、フリーター | 地域差大きい |
健康保険 | 正社員、派遣・アルバイト※ | 地域差少ない |
「国民健康保険」は、無職や個人事業主のようなフリーランスが加入します。
「国民健康保険」は地方自治体によって保険料の差が大きく、年間30万円もの差が付く場合もあります。
看護師として働くのであれば、派遣やアルバイトでもほとんどの場合「国民健康保険」ではなく「健康保険」です。
「健康保険」の場合は地域差はありますが僅かですので、看護師として働くつもりなら気にしなくて大丈夫です。もし、将来的にフリーランスとして起業するつもりなら移住先の国民健康保険料を確認しておいたほうが良いでしょう。
自治会費・町内会費
●お祭りの運営費
●町内会の遊興費
●地域の清掃費用
●防災費など
田舎では、地域の助け合いが必要でありそれが昔から続く文化でもあります。やむを得ないことですが、これらの自治会費・町内会費が年間数千円から高いところでは2万円を超えるところもあります。
税金や社会保険料の負担だけでも重いのに、自治会費・町内会費まで払うのはつらいものがあります。
ただでさえ安い給料なのに…
人間関係は都会より密
これはよく言われることですが、田舎のほうが人間関係が密です。
ただでさえ仕事の人間関係に疲れてしまっている看護師にとって、プライベートでも人間関係に煩わされるのはちょっと困りますね。
近所付き合いが苦にならない人にとってはあまり気にならないかもしれません。正直私のようなコミュ障にとってはかなりつらいです。
移住するなら田舎より地方都市がおすすめ
●自然が多い
●家賃は都会より安い
●生活費は都会と変わりない
●都市部へのアクセスが良い
●インフラが整っている
ここまで田舎の移住のハードルの高さについて解説してきました。
地方都市であれば、都会の良さと田舎の良さのちょうどよいバランスで住みやすいです。
近年はリモートワークが浸透してきたこともあり、地方都市への移住を考える人も多いようです。
どうしても田舎に移住したい人は
●絶対にその場所じゃないと駄目なのか
「どうしてもその場所に住みたい!」「ずっとこの場所に住むのが夢だった」など強い動機があるかどうかが判断のポイントだと思います。
もしざっくりとしたイメージで移住したいのであれば、田舎のデメリットの少ない地方都市の中から自分の理想に近い場所を探すことをおすすめします。
ここではないどこかへ…
トラベルナース(応援ナース)で短期間の田舎暮らし
トラベルナース(応援ナース)とは
トラベルナースとは?
トラベルナースとは、有期雇用で場所や時間を自身で調整しながら働く看護師のことです。1970年代から1980年代にかけて、アメリカで季節的に発生する看護師不足を補うため、一時的に就労する看護師を受け入れたことをきっかけに普及しました。日本では「応援ナース」とも呼ばれています。
就労するためには人材紹介会社に登録後、勤務地や給与など希望条件に合う施設や病院に応募し、6〜13週など有期契約を結びます。応募条件には、病棟での勤務経験が3年程度必要です。
働きたい場所を自由に選べるほか、就労した先々で観光を楽しめたり、働くタイミングやシフトなども決められたりするのが特徴です。
ジョブメドレー https://job-medley.com/tips/detail/14509/
最近ドラマのネタにもされていたみたいですね。
ちょっと気になる…
地方に移住したい場所でトラベルナース(応援ナース)の求人が出ていれば下見で短期間の移住をすることができます。
普通は短期間移住することは仕事がネックになって難しいです。看護師は移住したい地域で働きながら下見ができるというのは大きなアドバンテージです。
定住して働いている看護師より、高い給料をもらうことができるのも特徴です。
まとめ
●移住するなら地方都市がおすすめ
●できれば移住する前に下見をしよう
看護師は働く場所を選ばずに日本全国どこへでも行くことができます。
しかしあまりに田舎だと実際住むには色々な問題も多く、後悔してしまうかもしれません。
地方都市を視野に入れて、移住後の生活費をしっかりリサーチしましょう。そのうえで、できれば下見をして失敗のないように準備することをオススメします。
この記事を読んでくれた人が自分にあった移住生活を送ることができるよう願っています🐷
コメント
コメント一覧 (2件)
メンズナースさん
こちらの書きこみは初めてですね。なかなか来れなくてごめんなさいね。
今は時間がありますので(笑)
田舎のナースは本当に大変です。娘もオンコール有の訪看ですが、都会の半分ぐらいの給料です。
下手をすると、普通の職業より給料が低い場合もあります。
私は転勤族だったので、やはり程よい都会が住みやすかったです。
東京も3年ほどいましたが、当時で駐車場代だけでも地方都市の部屋代。
なので、1台車を売りました。
家賃は会社持ちだったですが、駐車場は出ませんでした。(それでも有り難いですが)
娘もこれからが、子供の成長にあったジプシーナースをやっていくのかもしれません。
ひでばーさん、ブログ見ていただいてコメントまでしてもらってありがとうございます。
当ブログの初コメントです笑
やっぱり地域によって給料の差が大きいですね。オンコールありの訪問看護でもそんなに安いのですね・・・
東京は土地代がおそろしく高いので家賃会社持ちはありがたいですね!
良き会社です。
ジプシーナースはこれから増えていくかもしれませんね。
農業のように兼業看護師なんてもの増えていくかもしれません。