看護師の給料は、きつい夜勤や残業をしてようやく人並み、といった場合が多いと思います。
看護師という職業にやりがいを感じつつも、正直中年以降もこの生活を続けるのはしんどいと思うようになりました。
●夜勤しんどい…
●不規則な生活で残業も多いので疲れが取れない…
●看護師以外の副業や仕事を考える時間がほしい…
思い切って約8年間務めた病棟看護師を退職して週4勤務のアルバイト看護師(夜勤なし)を始めました。
アルバイトを初めてもうすぐ半年になるので、給料がどれくらい変わったのか実際の数字を比較したいと思います。給料が下がった分、生活の変化や工夫していることも解説します。
●正社員と週4アルバイトの給料と生活の変化
●アルバイト生活のメリット・デメリット
自己紹介
アラフォーのメンズナースです。夫婦共働きの二人暮らしで家は持ち家ですが、住宅ローンや食費、生活費はおおよそ折半です。一人暮らしのときの生活費と大きく変わりないので、単身者の方でも参考になると思います。
給料の変化
夜勤ありの正社員の病棟看護師時代と、今の夜勤なしの週4勤務のアルバイトの月収と年収を比較しました。
今のアルバイトの時給は約2,000円です。そこに時差勤務の手当て等が少しだけつきます。
夜勤ありの正社員 | 月収38万円前後+ボーナス | 年収500〜520万円 |
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夜勤なしの週4アルバイト | 時給約2,000円+手当=月収約33万円 | 年収約400万円 |
正社員から週4のアルバイトに転職して年収は約−100万円
税金や社会保険料も安くなるので、手取りだとそこまで差はつきません
訪問看護師は看護師のアルバイトの中でも比較的時給が高いです。それでも月収で正社員の頃より5万円程度低くなりました。さらにボーナスも出ません。年収にすると約100万円の差がつきました。
昇給や退職金もないので、将来的にはさらに差が広がります。
ただし、給料が少ないとその分税金や社会保険料が引かれる額も下がるので、手取り収入の差は100万円より小さくなります。
私は大阪在住なので、地方だともう少し給料水準は安くなると思います。逆に東京だとアルバイトでももっと時給が良い求人もあるでしょう。
住んでいる地域によって看護師の給料水準の違いについては別記事で解説しています。
時間単価で考えるとそこまで差はないかも
正社員時代はサービス残業もバリバリありました
正社員時代は、20〜30分程度のはやく出勤して情報収集をしていました。休憩時間も取れなかったり、残業代も毎回出ていたわけではありません。
無休で働いていた時間を考えると、正社員とアルバイトの給料を時給単価で見たときそこまで差はないかもしれません。
仕事内容の変化
正社員病棟看護師からアルバイト施設内訪問看護師の仕事内容の変化
今は施設内訪問看護師として週4日、夜勤なしという形でアルバイトをしています。施設内訪問看護は、住宅型老人ホームや特別養護老人ホームなどの施設に訪問して看護サービスを提供します。
●委員会・看護研究がない
●介護業務と看護業務がはっきり分かれている
●勤務に融通がきく
●残業がほぼない
●出勤もギリギリでOK
●委員会・看護研究がない
私が働いている訪問看護事業所では、看護研究や委員会業務はありません。病院で働いていた頃は看護研究の時間がなかなか取れず、休日に作業をしないといけないことも多かったです。
●介護業務と看護業務がはっきり分かれている
施設内訪問看護では、介護士が常駐しているのでおむつ交換や入浴、更衣、清掃などの業務は基本的に介護士さんがやってくれます。
また、家族の面会対応や連絡調整も施設職員がしてくれるので、看護師は看護業務に専念できます。病棟で働いていたときは家族対応に時間を取られて定時過ぎから記録を書き始める、なんてことがよくあったものです。
病棟看護師時代は記録を書く時間がなかなか取れませんでした…
●勤務に融通がきく
私は夜勤を免除してもらっていますし、扶養内で短時間働いている人もいます。
訪問看護はどこの事業所もアルバイトの看護師が病棟よりも多く、日勤のみや扶養内など個人に合わせて勤務を組んでもらいやすいと思います。
●残業がほぼない
仕事は基本的に訪問時間内に終わるので、残業はありません。
●出勤もギリギリでOK
病棟看護師のように、前残業をして情報収集をする必要がありません。正社員時代は前残業等のサービス残業をしていたことを考えると、時給換算の給料にそこまで差はないように思います。
●医師が常駐していない
●看護師の人数が少ない(人間関係が密)
●医師が常駐していない
当然病院のように医師が常駐していません。急変時などは利用者さんのかかりつけクリニックに連絡して指示を仰ぐことになります。かかりつけのクリニックは利用者さん毎に異なるので、それぞれ連絡方法も異なります。
また医師と顔を合わせてやり取りをすることが往診時しかないので、利用者さんのことで相談する機会が少なくやりにくさを感じることもあります。
●看護師の人数が少ない(人間関係が密)
病院ほど看護師の人数が多くないので、一人でも苦手な人がいると仕事が非常にやりにくくなります。
利用者さんへの訪問は2人で行うこともあるので、相方が苦手な人だったら結構しんどいです。下手をすると一日のほとんどを苦手な人と二人っきりで仕事をするときもあったりします。
施設内訪問看護という仕事について詳しくはこちらの記事を参照してください。
生活の変化
私が正社員で働いていた病院は残業もありましたし、夜勤は忙しいときは仮眠どころか休憩もまともにできない環境でした。そんな生活を続けていると30歳を過ぎたあたりから体の不調も出てきました。
腰痛、便秘、アトピーの悪化、酒量の増加などなど
今では夜勤のない生活なので、生活リズムが整い体の不調がほとんどすべて改善しました。やっぱり人間夜はちゃんと眠ることはとても大切だと実感しました。
週4勤務だと月の休みの数が13〜15日くらいになります。この働き方が人間にとってベストバランスだと思います。
時間に余裕ができるので、自炊をきちんとできるようになりました。今までは夜勤明けで外食をして帰ることも多く、食費もその分多くなっていました。
休みの日は、副業の準備や調べ物をしたり、趣味のカメラを持って散歩するなど、気持ちに余裕ができて有意義な時間が増えたと思います。
正社員のときは休みの日も仕事のことで頭がいっぱいだったりしました
アルバイト生活のデメリット
●社会的信用が低い
アルバイトだと正社員に比べて社会的信用がありません。クレジットカードやローンを組むことは正社員より難しいです。
家族や知人から理解を得られない場合も精神的にしんどいと思います。特に私のような既婚者の場合は事前にきちんと話し合っておくことが大事です。
●ボーナス、昇給、退職金がない
毎月の給料以外にも、ボーナスがない分トータルの年収は下がります。前述したように私の場合は約100万円年収が下がりました。
また、正社員だと毎年少しずつ給料が上がっていきますが、アルバイトだとずっと同じ給料のままです。退職金もありませんので老後の貯蓄は自分でしっかり運用しないといけません。
お金の管理はしっかりしないと
給料が下がることへの対策
●固定費を見直す
●自炊をする
●副業を始める
●NISAで投資信託を長期積立する
非正規雇用の身分でも、これらの対策をすることで十分将来的にも対応できると思います。
年金や退職金など老後の生活についても、支出を減らして生活することができれば少ないお金で不自由なく過ごすことができます。逆に浪費で支出が多いとお金はいくらあっても足りません。
まずはお金の勉強をしっかりしましょう
今はYouTubeでお金の勉強を発信しているチャンネルがたくさんあります。
特に、両学長のリベラルアーツ大学はとても勉強になります。私も長年こちらのYouTubeで学ばせてもらっています。書籍を出版されているので、もし興味があればご覧になってください。
看護師は一度辞めても再就職しやすい
看護師はどこも人手不足なので、ある程度の病棟経験があれば正社員として容易に再就職できます。
なので、違う職業や副業に興味があればまずは始めてみると良いと思います。うまくいかなければまた戻ってくることができますから。私はそう考えて約8年間務めた仕事を退職しました。
新しい仕事に慣れるまではやはり苦労しましたが、今では空いた時間に副業を少しずつ始めることができるようになりました。
意外となんとかなってるよ
まとめ
●新しい副業を始めてみたい、看護師以外の仕事に興味がある
●お金より時間を大切にしたい
●家計簿をつけたり節約することが苦にならない
私は正社員からアルバイトに転職してまったく後悔していません。
もしかすると、妻が病気や事故で働けなくなったりして正社員で働かないといけなくなるかもしれません。また必要に応じて正社員に戻ることはできますし、今の生活で得たこともたくさんあります。
家事の段取りが良くなったり、自炊をして時間とお金をかけずに満足できる料理も作れるようになりました。お金をかけずに楽しむことも上手になりました。
「暮らし」そのものを楽しめるようになりました
転職活動に利用したサービス
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今の職場はジョブメドレーを利用して転職しました。
登録すると履歴書や職務経歴書がサイト上で作成できたり、応募先とチャットで連絡調整ができるのでとても便利でしたし気持ち的にも楽でした。
登録する流れや使い方など別記事で紹介しているので、転職を考えている方の役に立てば幸いです。
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